レヴィオルストーリー
その日の間にルティとその仲間が駆け付け、その翌日にはメディンとリディンが二人揃ってやって来た。
ルティは泣き笑いしながら物凄い勢いでアレンに抱きつき、怒鳴られた。
メディンは何か分厚い本を持っていた。
そしてそれを、無言でアレンに差し出した。
「え?」
アレンは若干困って、メディンに促されてその本を開く。
「……………。」
中にあるものを見て、黙り込んでしまった。
「アレンがルナスと一騒動起こした後にの、ルナスに詰め寄ったのじゃ。そしたらあやつは全て言いよった。
南の塔に魔王が接近するのを、見てみぬフリをしたと。
独り身になったアレンをどうしたのかも。
それはな、ウィスカ様の数多い友人やナティアの知り合いから集めたものじゃ。
…アレン、おぬし、独りでずっと頑張ってきたんじゃのう。」
一気にしゃべって、メディンはアレンを黙って抱き締めた。
その温かさに不覚にも、少し涙が出てきた。
アルバムには父と母の優しい笑顔がいっぱい詰め込まれていた。