レヴィオルストーリー
やがてたどり着いたのは、広場を見下ろすやはり白いバルコニー。
広場からも丸見えのその位置に四人は立った。
一瞬静まり返った広場はすぐに歓声に包まれる。
「…俺、こういうの苦手…」
「何言ってんだお前は!そんなん言ってたらこの先どぉすんだよ!」
家族に手を振りながら、ギルクはアレンを叱る。
《それでははじめます》
魔法で拡大されたシリティーの声が広場に響いた。
また水を打ったように静まり返る。
《この四人方は我が国を絶望から救いだした英雄。》
イルがそわそわと落ち着きなく動き出した。
レイがそれを咎めて止まらせる。
《闇の支配者からの支配をなくし、新たに国を率いていかれます。》
誰もが息を潜めてシリティーの話に耳を傾ける。