レヴィオルストーリー
《本日はその即位式を行います。
それではまず、イル=シーア様》
イルはギルクをちらと見てから、背中を押されて前に出た。
《イル様は法帝として国の魔法使い及び魔術使いのトップに》
緊張しながらも、イルは何とか礼をした。
《次にギルク=カクブェン様》
ギルクがイルの横に出る。
《ギルク様は武帝として国の武道家及び格闘家のトップに》
イルと同じようにギルクも礼をした。
《次にレイ=アナチェル様》
アレンに目配せしたレイは微笑んでからギルクの横に並んだ。
《レイ様は精帝として国の精霊士及び占星術師のトップに》
レイは一番優雅に、礼儀正しく礼をする。
《そして、アレン=ブロドニス様》
アレンはすっとレイの横に立った。
レイの顔を見て笑う彼女と目が合うと安心したように微笑む。
そして前を見据えた。
《アレン様は剣帝として国の剣士及び戦士のトップに、更に…
───勇者44代目として国王の座につき、国の全てを治められます。》
アレンは礼をした。