レヴィオルストーリー
 
 ◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

それから約五時間。

走ったおかげで早めにゴア峡谷についた。

暗くなったので、ゴア峡谷のそばの小さな空き小屋にアレンとレイはいた。

アレンはさすがに五時間も走って疲れたのか、晩ごはんを食べてすぐにベッドの上で眠ってしまった。

「…アレンはすごいのね」

眠ったアレンに声をかけるレイ。

「五時間も走って。アレンの体力がわかんないわ」

しかも自分を途中までおぶっていたのだから、さらに驚く。

アレンは寝息で答える。

……答えてはいないけど。

「私も寝よう。おやすみ。」

アレンに毛布をかけながらそう言うと、レイはベッドに入り眠りについた。








レイが寝てから、何時間たっただろうか。

不意に、外から物音が聞こえた。

気配を感じ、アレンは目を覚ます。

「………誰だ…?」

小さく呟く。

レイは眠ったままだ。

耳を澄ます。

近くまで声がきた。

ハッとアレンが顔を上げた時、小屋のドアが開いた。

「…!?誰だ!?俺らの小屋に誰かいるます!!」

この小屋は、空き小屋ではなかったらしい。

しかも、この声はレイを襲っていた山賊のリーダーのもの。

敬語を使っているので、さらに上の立場の人間がいるのだろうとアレンは考えた。


「暗くて見えない…明かりをつけよう。」

山賊は明かりをつけた。

パッと明るくなる部屋。

ベッドでレイが眠っているのが見える。

「…おやおや~♪この間の美女ちゃんだ♪」

 
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