レヴィオルストーリー

ギルクの家族とすぐに打ち解け、街長の父も帰ってきて、リビングで7人で話していた。

「みんな黒い瞳をしているんですね」

レイはめずらしそうにギルクを含む四人を見る。

「ま、トウキシティは元々黒い瞳か茶色い瞳の人が多いから、そうなることもあるわな」

ギルクはこぶ茶を啜りながら言う。


し、しぶい…。

アレンはギルクを見て、自分も…とこぶ茶を飲んでみた。

意外とおいしく、人間何事もチャレンジだな、などと訳のわからないことを一人虚しく頭のなかで考えたアレン。

「そうなんですか?私の街は青か紫が多かったですけど…」

レイは懐かしそうに微笑む。

それと同時に辺りの空気が和んだ。

「それって西端の街のレイマシティ?」

ギルクの姉・レナは目を見開いてそう聞く。

「はい。こことは違ってほとんどの人が魔法関係の方でした。」

魔法関係というのには、精霊士なども入っているそうな。

「アレン君はどこ出身なのかしら?」

ギルクの母・ルナは優しく微笑んで聞いた。

「南端のカルアシティです。あそこは藍色が結構多かった」

「え?緑じゃないの?アレン君は綺麗な碧色じゃないか」

ギルクの父・グレヌは不思議そうに聞いた。

「碧は俺と母さん以外見たことないです」

「ほー、まぁ俺も碧の瞳なんて見たのはじめてだがな。はっはっはっ」

グレヌは一人で笑う。

「あたしの家はパパとエジャスは黒であとはみんなあたしと同じ茶色だぁ」

エジャスというのは、イルの弟らしい。

あんなに甘えん坊なのに三兄妹の一番上だと言うから驚きだ。

「ね、ね、明日はあたしのお家行こッ」

「ん、わかった」

リーダーのアレンは軽く頷く。

「えっ、いつもそんなに軽く決めてるの?」

レナはアレンを見ながら驚いた顔をした。

「はい、あんまり考えてもめんどいだけなんで」

「アレンて意外とめんどくさがりなのね」

レナはこぶ茶を啜りながらしみじみと言った。


 
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