レヴィオルストーリー
「たあぁああぁぁ!!」
「ぐはあぁぁぁああぁ!!」
ドカッバキッ!!
「ま、参ったぜ…」
ギルクはガクッと倒れたフリをした。
「はっはー、忍者エジャス様に勝てる者はいない!!」
エジャスは高らかに笑う。
「…楽しそうだな、なんでか知んないけど」
アレンはすっかり気に入ったこぶ茶をすすりながら二人の『闘いごっこ』を見ていた。
ギルクは倒される悪者怪獣の役をやらされている。
「男の子はああいうの好きね」
レイもこぶ茶を飲んでいた。
「いつもはパパが相手なんだけど、たまにギルクがああやって遊んでくれるの♪」
イルは皿洗いしながら言う。
「手伝おうか?」
アレンは椅子から立ち上がり、イルの傍に行った。
「え、いいの?じゃあ、これとこれ…。」
そう言われて渡された皿を、アレンは手際よく洗っていく。
「イル、お母さんは?」
レイは少し不思議に思い、聞いてみた。
「あ、ママは二年前に病気で亡くなったの」
イルは平然とそう言った。
「え!? …ごめんなさい」
レイはその返事に驚き、すぐに謝った。
「ううん、幸せそうに眠ったし、殺されたとかじゃなかったからよかった。ママはね、すごいくの一だったの。」
イルは幸せそうな顔をして言った。
それを横目で眺めるアレン。