レヴィオルストーリー
「ファスナーだあ!!」
「お前きぐるみかあ!?」
イルが見つけたのは魚の背中にあるファスナー。
魚(のキグルミを着た怪しいヤツ)は何故か踏ん反りがえって威張りだした。
「は、そうだよ、オレ様はこのサドア川の大将、タイチ様だ!!」
「いや、聞いてないし、答えになってないだろッ」
ギルクはまたもやツッコんだ。
「魚なのは、川の大将だからだよ!!」
はっはっはー、とタイチは笑う。
「…バカじゃん…。」
「何!?」
タイチは馬鹿にされて反抗するが……
「ぎゃッ!?やめろおおおおおおお」
イルに取り押さえられて叫びだした。
「黙れ!!ジッとしてろ!!」
ギルクがファスナーを勢いよく引っ張る。
そして、タイチは引きずり出された。
「……大将て…。ガキじゃあん」
イルがタイチの全貌を見て一言。
青い髪に小麦色の瞳は、明らかに人。
しかも、10歳程度の子供だった。