レヴィオルストーリー
それを聞いた青年、ギルクはイルの方へ首を回した。
「…え?」
目を白黒させながら、今度はアレンの方へ首を向ける。
目が合い、こくりと頷くアレン。
「…ごめん」
さっきまでの勢いはどこへやら、ギルクは急に弱々しい声を出して謝罪した。
「いや、別に…」
アレンがそう言った瞬間。
ゴゴゴゴゴゴゴゴ…
ものすごい地響きが辺りに木霊した。
「?!」
急に揺れだした地面に驚く三人。
イルはギルクにしがみつき、ギルクはイルを支えながらキョロキョロと辺りを見回した。
アレンは一瞬目を瞑って、目をゆっくり開いた後、北の方向へ体を向ける。
「…あっちに何かいる…。」
アレンの声を聞き、ギルクとイルは戦闘体制を整えた。
アレンが走り出す。
二人もそれに続いて走り出した。