レヴィオルストーリー
 



走った三人が着いたのは、森の最北端にある洞窟だった。

中から怪しげな音が鳴り響く。


「………。」


アレンは何の迷いもなく無言で洞窟へ入って行く。

ギルクとイルもそれに続いた。


洞窟は暗かった。

アレンはちょっとうざそうに顔をしかめるが、それも一緒に来た二人には見えない。


「これじゃ足元が見えないな…。」


アレンがそう呟いた瞬間。

洞窟に…否、イルが出した杖に明かりがついた。

「魔法使い…か?」


イルの杖の明かりを見つめながら訊ねるアレン。

「うん、そうよ。あたしは魔法使いなの。ギルクは武道家ね。アレンは?見たところ…」

「俺、剣士だよ」

イルに全部言わせずに答えたアレン。

「そう、やっぱり?」

「お、あそこだ」

イルの声とギルクの声が重なった。


ギルクの指差す先には、薄暗い大きなホールのような場所がある。


そこへ入っていくと……








「……ゴーンだぁぁっ!」

イルが大声をあげた。




 

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