レヴィオルストーリー
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カフェでゆっくりしたあと。
四人は冒険者用ロッカーに来ていた。
「おいしかったぁ♪」
「そうね、また行きたいわね。」
「次、どこ行く?」
「アクセサリーか何か買いたいのよね。あそこの店とかどうかしら」
女子が買い物会議をしている。
ギルクはにこにことそれを見守り、アレンは暇そうに突っ立っていた。
「…俺が買ったのって服とピアスと食べ物だったよな?」
「ああ、そうだけどアレンが買ったものがどうかした?」
「お前は服だけだよな」
「あと靴な。」
アレンはそれを聞いてため息をついた。
「俺らはそれだけしか買ってないのに…。何だよこの荷物。」
ロッカーの中には数十個の大きな袋がある。
どれだけ金を遣ったんだろう…、と金にうるさいアレンはまたため息を一つ吐いた。
その横でギルクは何かの呪文のようなものをペラペラと話している。
「イルの服と帽子と靴とお菓子とマフラーとサングラスとコートとサンダルと手帳とペンと筆箱とものさしとアルバムと…」
「…全部覚えてんの?」
「イルのだけな。」
「……そうですか。」
ギルクに適当に返した後、四季なんて気にしません!みたいなイルの買い物の仕方にアレンはまたまたため息をついた。
「…もう金、なくなるんじゃないか?」
「それを言ってもあいつらは止まらないぜ」
「……また貧乏に…。」
今度はギルクもため息をついた。
「ま、気にしないことにしよう!どんと来い貧乏生活!!」
ギルクが拳を空に向けて突き出し叫んだのを見て、アレンが笑う。
「そうだな。」
自分に向かって少し笑いながら言うアレンを、ギルクは思わずジッと見つめた。
最近、最初に会ったときより笑う回数が増えた気がする。
「…?何?」
そんなアレンは不思議そうにギルクに視線を向けた。
「いーや、何でも♪」
きっと、自分たちを仲間だと認めてくれたんだ。
そう考えごきげんに笑うギルクを見ながら、アレンは?マークを浮かべていた。