レヴィオルストーリー
アレンが?マークを浮かべ、ギルクがニコニコしていると。
「アレンーッ!!ギィルクぅーッ!!」
いきなりイルが男子二人の名を叫ぶ。
正直大声すぎて呼ばれるこっちが恥ずかしい。
「あ?何?」
「来て来て!!いい~物見ッつけたのよ~ぅ☆」
男子は仕方なく女子のもとに向かった。
「何?いい物って」
「イルが言うんだからすごいいい物なんだろうなぁ!!」
にこにこしてギルクが言うとイルもにこにこ笑顔になった。
「これよ♪」
イルの指差す先には、水色のミサンガ。
「これがどうかしたのか?」
「これね、仲間の印らしいのよ。」
はしゃぐイルの代わりにレイがアレンに説明する。
「仲間の印?」
「うん、これを仲間で着けるのね、そしたら絆が深まって、信頼が強くなるのよ。」
「こんなヒモで?」
アレンは不思議そうにミサンガを手に取った。
「こんなヒモって何よぅ!!すんごいんだから!!おまじないがかけてあるのよッ♪」
「まじない?魔法使いがかけたのか?」
「ううん、呪(まじな)い師だと思うわ」
レイが訂正する。
「呪い師…」
ヒモを取ってジッと見つめるアレン。
「信用できるでしょ?」
レイが綺麗にニコッと微笑んで訊いた。
「…まぁ、少しは…」
「すんげーじゃんよ!!俺、コレ超ほしいッ!!」
ギルクが大喜びしてミサンガをアレンから奪い取る。
その他に同じものを三つ、握っている。
「じゃ、決まり♪みんな、コレはいつでも絶対着けるのよッ」
イルがご機嫌にそう言い渡した。
この時は、この仲間の印がいつか役に立つとは、誰も思っていなかったのだった。