ブラウニーと唐辛子
「ただ……」
そう言うと、踵を返す。
「ひどく寂しがっているに違いない。」
そして、学校へ向かう。
「遅刻してはいけない。」
「愛乃はいいの?」
「お前が言う通り、先に行っているかもしれない。居ないなら、その時考える。」
そう言って颯爽と歩いた。
「先に行く。変な誤解は御免被る。」
「はは、どんな誤解よ。」
私は苦笑した。
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