ブラウニーと唐辛子
「きのうはおこりんぼさんなの。」
「だったら、うちに来ればいい。」
「だめ。もっと、おこるもん。たぶん、かえったらおこられる。」
「なんなら、出ていけばいいんじゃないか?」
「……だめ。そしたら、かおかおはかんちがいされちゃう。」
吉野の呆れたため息が聞こえた。
「じゃあ、せめて、行き先を伝えておけ。」
「ごめんね。だいじょーぶだよ。」
愛乃が笑う横顔が見えた。
その顔はいつもの笑顔よりも心なしか泣きそうに見えた。
「だったら、うちに来ればいい。」
「だめ。もっと、おこるもん。たぶん、かえったらおこられる。」
「なんなら、出ていけばいいんじゃないか?」
「……だめ。そしたら、かおかおはかんちがいされちゃう。」
吉野の呆れたため息が聞こえた。
「じゃあ、せめて、行き先を伝えておけ。」
「ごめんね。だいじょーぶだよ。」
愛乃が笑う横顔が見えた。
その顔はいつもの笑顔よりも心なしか泣きそうに見えた。