たゆたえども沈まず

私の担任の先生でもある。

「そうでーす。そういえば、講座の数学って先生ですか?」

「いや、俺は補習組」

良かったあ、と蘭子が溜息を吐く。がっつり先生に聞こえている。

「ほーう? 二学期が楽しみだな」

「え、別にね、青山先生が面倒なわけじゃなくて」

「栂、しっかり見張っておけな」

「はーい」

私に視線が向いたので返事をした。クスクスとプリンス先輩が笑っている。

部長が戻ってきて、四人で職員室から出た。

校門を出て蘭子と部長と別れた。プリンス先輩とは駅は同じだけれど、使う線は違う。



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