たゆたえども沈まず
校長先生の素晴らしく長い話に入ると、いつものように部長が微動だにしなくなった。
椅子に座ったまま眠っている。青山先生に気付かれるかも、と私がひやひやしたけれども気付かれていない。
プリンス先輩も苦笑しながら私の方を見た。
ポケットの中に手を入れると、先ほど掘り返したものに指があたる。
「青山先生、頭髪服装検査でアクセサリーとか没収されたものってどうなるんですか?」
「一応その学期の最後に担任から返される校則にはなってる。先生にもよるな」
へえ、と頷き返す。