POWER!!
「ほら、落ち着け!紹介出来ないだろ!」
担任の声で少し落ち着いたクラス。
「じゃあ、自己紹介してくれ」
「はいっ」
元気な返事に誘われるように彼を見ると
カッコいい…ううん、可愛い…
「えっと、大阪から来ました、南條恵介です!バリバリ関西弁やけど、仲よおしたって下さい!あ、ちなみに彼女募集中です!」
キラッキラスマイルに何人もの女子がクラクラと倒れていった。
わあ…
ほんとにアイドルみたい…
こんな人が、あたしを助けてくれたら…
て、ありえない、ありえない。
「…というわけだ。みんな仲良くしろよ。じゃあ、南條の席は…」
「はい!あたしの隣り!ね、先生!」
春菜が勢いよく手をあげた。
「ああ、そうだな…じゃあ山田の隣りだ」
「あ、はいっ」
えっ、春菜の隣りって、あたし…だよね?
どけってこと?
じゃあ、あたしはどこへ…?
「えっ…?君何してるん?」
「えっ……」
床を拭きながら考えてると、見上げれば転校生の姿があった。