POWER!!
今日もお決まりの黒縁眼鏡とキッチリ着たブラウスに長めのスカート。
これがあたし。
ダサダサなのは分かってる。
オシャレだってしなくちゃいけない。
だけど、ずっとイジめられ続けてきたから、そういうのが分からない。
昔は友達がいた。
だけど、中学に上がってからイジめられるようになって、次々と友達が離れていった。
親友の麻里もあたしから離れていった。
そして今の麻里は…
「あー、眼鏡じゃん」
「ほんとだ」
「何息してんだよ、ブース!」
「いたっ」
頭をバシッと叩かれる。
「あんたの顔の方が痛いっつーの」
「ほんと、ほんと。ね、麻里」
「えっ?……うん」
そう麻里は、イジめっ子の内の一人だった。
麻里は中学の間は地味な方だったけど、見事高校デビューをして、今は目立つグループに属してる。
今やあたしとは正反対の人間。
もう一緒に笑うことは出来ない…。