POWER!!
「ねえ、ねえ消毒しない?」
「そうそうバイ菌だもん。しなきゃねー」
「麻里、昨日頼んだやつは?」
「えっ?あー…あれね。…はい」
ガサゴソと鞄の中から出てきたのは消毒液。
もしかして、これで…?
「さぁさぁ、バイ菌ちゃん消毒の時間ですよー」
「綺麗にきれいに消毒しましょうねー?」
「やっちゃいなっ」
「麻里、そっち捕まえて」
「あっ…うん」
逃げてもないのに両腕は支配されて、身動きできない状態。
麻里の顔が少し引きつってるのが分かった。
周りのクラスメートもざわついてるけど止める気はない。
元々このクラスには助けてくれる人なんていないんだ。
もう消毒液を浴びるしかないんだよ。
「バイ菌、消毒ターイム!」
「いけいけー!」
「やっちゃえー!」
ギュッと目を瞑れば
ジャバジャバジャバジャバ…!!
「……っ」
「消毒完了ー!」
「キャハハハ!」
「ちょっと、まだ臭いじゃーん」
「このバイ菌、消毒出来ませーん!てか?」
「キャハハハ!ウケるー!」
全然面白くないってば…