【短編】あの日、桜並木の下で

もどかしい


「はぁ…また遅刻だ」

気づけば高校3年生になっていた。

季節はやっぱり春。

あたしは桜並木の下を力なく歩いていた。

「美緒、また遅刻?」

「それは浩太もでしょ?」

「まぁね」

3年もの月日が過ぎて、あたしたちは親友になっていた。

恋には発展しない。

「あ、また美野里テレビ出てたね」

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