【短編】あの日、桜並木の下で

「美緒…」

「ん?」

ってちょ…

どんどん浩太の顔が近づいてくる。

き、キス?

「…まつげに桜ついてる」

「へ?あ、うん…」

…恥ずかしい。

何なのもう!

もどかしくてたまらない。

この手いっぱいに浩太を抱きしめられたらどんなに幸せだろう。

でも、浩太は美野里を見てる。

あたしを見てよ。

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