小児病棟
「そうなんだ……どこ守ってたの?」
「俺はずっとエースで四番だ」
「へー! そりゃすごいね」
「まあ、すごかった、な……」
北川さんは、遠い目をして言った。
「北川さんは、どうなの? 退院したら、何がしたい?」
すると北川さんは、正哉から視線を外し、再び空を見上げた。白い息がため息を表していた。
「俺たちの病気はさ、治んないんだ……」
「俺はずっとエースで四番だ」
「へー! そりゃすごいね」
「まあ、すごかった、な……」
北川さんは、遠い目をして言った。
「北川さんは、どうなの? 退院したら、何がしたい?」
すると北川さんは、正哉から視線を外し、再び空を見上げた。白い息がため息を表していた。
「俺たちの病気はさ、治んないんだ……」