小児病棟
「お! これはどっちかなー、ええと……どーちーらーに、と……よし! こっちに行ってみるか」

先頭の悟は、指を左右に振り、右の廊下を指すと、一人で勝手に歩いて行く。他の三人は、置いていかれないよう、すばやく悟の後ろへついた。

「ねえ、もしかしてさあ……」

ふと、裕二が神妙な面持ちで正哉を見た。

「ん? なんだ、どうした? 裕二……」

「もしかして……死体とかあったりして……」
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