小児病棟
「よし! 正哉、行くぞ」

そんな正哉をよそに、悟はそう言うと、なんのためらいもなく階段を降りていった。正哉は一瞬躊躇したが、ここに三人で残されるのも怖い。どうしようか決めあぐねた正哉は裕二と慶一を見た。

「どうする?」

すると裕二は

「俺も行ってみる」

と言って正哉の手を離し悟に続いて階段を降りていった。

「仕方ないか……」

そう思った正哉は、慶一の手をひき、二人に続いて階段を降りていった。
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