めぐりあわせ
「眠たかったら、寝ていいよ。着いたら起こすから」
「うん」
また、こっそり岳の横顔を見る。
さっきの水族館で、感じた感覚と同じ。
胸の奥がザワザワした。
ん?
なんだ本当に!
こんなんじゃ寝れないよ!
こんな時に限って、渋滞になる。
長いよ!
一緒にいる時間が…
そんな時、懐かしい歌が流れてきた。
「あっ!懐かしいな」
「本当!岳好きだったよね」
「愛花もだろ?」
「めちゃめちゃハマったよね」
「うん。皆でカラオケ行った時、何回も歌ったし」
「岳、歌上手いし!」
「そんなことねぇよ」
「久しぶりに聴いてもいい歌だね」
何曲か懐かしい歌が流れて、私のマンションの前に着いた。
「今日は本当にありがとうね!おかげで吹っ切れました」
「おお!また、なんかあったらどっか連れてってやるよ!」
「よろしく、じゃバイバイ」