めぐりあわせ





予想もしていなかった、岳と二人っきり…



話しできるかな?



岳の車に乗った。



何回目になるかな?



緊張するな…意識しちゃうよ!



「愛花も来てるなんてびっくりしたな」



「あぁ…響子から電話かかってきて、試合観に行こうって…
私も、岳が監督だなんてびっくりした」



「急遽でさ、監督が体調不良で、昨日聞かされたんだ」



「いい試合だったよ」



「ありがとう。負けたけどね…」



「負けたけど、強いチームに5点だけって大したもんだよ。って私が言うのもおかしいよね」



「そんなことないよ。俺、初の監督の試合だったから、結構緊張してたんだ…」




「堂々としてたよ!選手たちものびのびしてた!」



「本当ありがとう。
今から、学校寄るけど大丈夫?」



「うん。何処かで降りて待ってた方がいいかな?」



「え?なんで?」



「だって、誰かに見られたら…他の先生とか、生徒とか…」



「大丈夫だよ!見られたって!」



「でも、ほら勘違いされちゃうよ」



「したい人には、させておけばいいし、彼女だって言ってもいいし」



「…」



どういうこと?



私が?彼女?



平気でそんなこと言わないでよ…



「あっ、ごめん愛花が迷惑だよな…」



「うううん!そんなことないよ!」



「じゃあそうしよ」



え?



そうする?



彼女?



いや、聞かれたらだよ!



何もなかったら、何もないんだから!





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