めぐりあわせ





その後に車に戻って来た。



「ごめん。時間かかった…」



「やっぱり、疑われた?」



「うん。疑うというか、完全に思い込んでた。まあそんなに気にすることないよ」



いやいや、気にしますよ!



だって…



好きな人の彼女扱いだよ!



彼女いるのに…



「でも、「彼女さんかわいいじゃん」って言われたぞ」



「彼女じゃないし…」



「あっ、ごめん」




嬉しかったけど、彼女のフリだけでは、心から喜べない…




そのまま、2人とも沈黙してしまった…



車を出発させようと、ギアを入れ替えた時に沈黙を破ったのは、岳だった。



「カズん家の住所わかる?」



「あっ、はい」



スマホを岳に渡した。



ナビに設定して、佐川くんと響子の新居に向かった。






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