わたしの図書室の王子様☆
「でね、最初のうちは、ぼちぼちと何通かあったらしいんだけど、」
「け、けど…?」
「かなくんが入学した途端に、もう青い本パンク状態!!アハハ」
想像できるかも、です。

「まぁ、2日で47通も来ちゃったから図書委員の子に、本が傷むって怒られるわ、47人分の対応もしないといけないわでいろいろ大変だったみたいよ?」
2日で!?
47人!?
「最初は毎日図書委員の子がチェックして、手紙があったら、かなくんを呼び出して回収させるとか制度があったらしいんだけどね-」
「もはや、かなくん専用ジンクスになりつつあったし先生にもバレちゃったんだー」
ケラケラと笑う。
「で、結局学年の先生から禁止令でたから、そっから音沙汰なし。だから、2年ぶりで、かなくん、1人で盛り上がった感じかな?」
ほわっと優しい顔が一瞬見えた。
「まぁ、許してやってよ!」
「大丈夫です!」
「ありがと」
ニコッとする。
「すみちゃんそっち方面?じゃまたね」
「あ、さよなら、かずみ先輩!」
ヒラヒラと手を振ってくれた。
「青い本会かぁ…」
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