天然無自覚と俺様くんの同居
「ハハ…そんなの綺麗事だよ…」
「うん…綺麗事だよ…だけどね…」
私が言葉を言い掛ける…そして、にっこりと笑う。
「羽柴くんはもう一人じゃないよ?」
その言葉で羽柴くんが目を見開く。
「私や信、そして昌くんや夏実!ほら!一人じゃない!羽柴くんは何でも抱え込みすぎ…私達友達じゃない♪」
私はにっこりと笑い羽柴くんに手を伸ばす…だがそれは信に止められてしまった。
「信?」
私が信の名前を呼ぶが信は黙り混む…だが口をゆっくりと開き話し出した。
「羽柴…俺はあのとき花菜を事故に遭わせて目の前が暗かった…だけどな…言ったんだよ…最後にアイツ病室で……」
「………」
「“海に暗い顔をさせないであげて…私ね海の笑った顔一番好きだから…”」
それを聞いた瞬間羽柴くんの目から涙が流れ落ちる。
「花菜姉…っ…」
羽柴くんは片手で顔を覆う。