お姫様を捜す前に
青い包みに包まれたお弁当を差し出した。
「あ、そうそう伊織さま」
そして腰に呻いてる伊織を関係なさそうに見ながら。
「私達、今日高校で用がありますので帰りが遅くなります。
すみません」
「んー?いいけどなんで?」
「あ、いや…そのぉ…」
気まずそうに目をそらす。
「えと…」
「なんかあったのー?」
「あー…ちょっと…」
気まずそうに顔を背ける。
「……せ、説教…を」
説教…。
「東ちゃん何したの?」
「基本サボったり暴言吐いてます」
「東〜」
今度は頭を抱える伊織。
「伊織さまをお守りするためですよ」
二人はドヤ顔してる、自慢ちゃうわ。
てゆーか、こうして来てること事態サボりだよね。
たぶん東ちゃんの性格から、担任とかにも「伊織さまが待ってるんです、あなたたちのような屑にはわからないでしょう素晴らしい方です」とか言って、困らせてるんだろうな。
で、西ちゃんは苦笑いしてサボる、と…。
見事に想像つく問題児。