恋愛*モノグラフィティ


橘は少し寂しげな顔をしながら

少しずつ自分の事を話し始めた



「私の家は…お父さんもお母さんもいないの」


「えっ…」


「……事故で死んだの

その日はお父さんとお母さんの結婚記念日で…

車に乗っていく姿を見たのが、…最後だった」



そう言って橘の言葉が突然途切れた

ふいに橘の方に目をやると

目に涙をたくさん溜めて

何か思い詰めるような顔をしていた

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