恋愛*モノグラフィティ
俺はそっと橘を抱きしめた
抱きしめずにいられなかった
両親を過去に亡くしたうえに
ずっと受け続けてきたイジメ
橘の性格からして
誰かに弱音を吐いたり、相談したりできずに
一人で背負いこんできたに違いない
「……橘」
「うっ、碓井くん…?」
「これからはずっと
……俺が橘のそばにいるから
だから、…もう一人で抱え込むなよ?」
「碓井くんに…迷惑かけたくない…」
「俺には遠慮しなくていいから
つーか、迷惑だとか思わないから」