続・危険なアイツと同居生活
素早くアンプを繋ぎ、慣れた手つきでチューニングをしてくれる蒼。
その手際のよさに見とれてしまう。
その間にもほかの三人は練習を始めていて。
得意げにドラムを叩くケン。
芽衣のキーボードは完璧だ。
ハルは芽衣のキーボードを覗き込んでいた。
あぁ、だめだこれは。
出来てないの、あたしだけじゃん。
ギターをかけたあたし。
ストラップを蒼が調整してくれる。
「ギターの位置、高すぎじゃない?」
そう聞くと、
「かっこ悪いけど、高いほうがやりやすいんだよ。
本番までには下げてみよ」
蒼が教えてくれた。
そんな蒼は慎吾の黒いベースを下げ、すっかりベーシストの顔。
あぁ、やっぱり様になってかっこいい。
俄然やる気が出るよ。