続・危険なアイツと同居生活
「ハル」
蒼はそう言って、吹き出す。
「キモすぎ」
蒼の言葉に顔を真っ赤にして怒るハル。
「……キモいのは、お前の碧だろうが!」
だけど、
「あ。そうだね。
あれに勝るキモさはなかなかない」
笑って流す蒼。
時々思うけど、蒼って本当はすごく大人だ。
仲間の輪を大切にして、自分のことを言われても、素直に受け止めたり流したり出来る。
そんな蒼がすごいと思う。
「やるなら本気でやりなよ。
カラオケじゃないんだからさ」
蒼はそう言っていつものように笑っている。
「それか……
本気でギャグに走る。
どっちかだよ?」
そうだよね。
蒼はいつも、やる時はやる。
本気で碧を演じているから。
「ミスター、取りたいんでしょ?」
だから、あたしたちも本気でやる。
本気で頑張ってハルを引き立てる。
ハルが一番になって欲しいから。