続・危険なアイツと同居生活
その間にも、前のグループのアピールが始まり音楽が聞こえる。
前の男性はダンスをするらしく、客席から歓声が聞こえてきた。
あぁ、舞台裏ってこんな状態なんだ。
ドキドキして、緊張して、不安で。
蒼もいつもこんな気持ちで待つのかな?
蒼も……
そう思って蒼を見たあたしは、唖然とした。
蒼の顔は完全に固まっていた。
それは、ふざけたサングラスの上からでもよく分かる。
「あっ……蒼?」
思わず声をかけると、強張った顔であたしを見た。
なっ……何!?
もしかしてあたしよりも緊張してる?
蒼、慣れてるよね、こういうの。
しかも今日のライブ、ただの学祭の出し物だよ?