続・危険なアイツと同居生活
待ってましたと言わんばかりに口を開く蒼。
その口から飛び出した言葉は、あたしの想像を遥かに超えていた。
「俺がMVで濡れ場を演じるか……
大学の学祭に出るか」
「は?」
空いた口が塞がらない。
濡れ場と学祭?
それって、全然比べ物にならない別のものじゃない?
優弥さんの無茶ぶりには驚かされる。
だけど……
濡れ場……。
そんなの嫌だよ。
仕事だって分かっていても、気持ちがないって分かっていても、蒼が他の女の人を抱きしめたりするのなんて耐えられない。
あの大きな胸、
無骨な手、
柔らかい唇……
あたしだけのものだよ?