続・危険なアイツと同居生活
結局、カラオケは早朝まで続いた。
アイドルのダンスを踊ったり、
賢一とケンがめちゃくちゃに暴れたり、
芽衣がハルとデュエットしたり。
Fの本人映像を入れられて、蒼がトイレに行って帰ってこなくなったり。
(賢一は「俺、陰キャラだから」と言うだけだった)
終いには、蒼がやけくそでFメドレーを歌っていた。
ソファーに寝転んで適当に歌ったり、部屋の中を駆け回ったりしながら。
「碧、真面目に歌え!」
ブーイングを出すケンとハル。
「やめてぇぇ!
碧はそんなんじゃない!」
発狂する芽衣とあたし。
疲れ果てた賢一は、机に伏せて眠っていた。
「なに?
超凄いパフォーマンスしてるじゃん」
舌を出す蒼。
あぁ、碧はそんなふざけたパフォーマンスしないよ。
でも、すごくすごく楽しくて。
お腹を抱えて笑っていた。
あぁ、碧の痺れる歌もいいけど、たまには蒼のゆるい歌もいいなぁ。
時々すごく遠い存在だと思うのに、すごく身近に感じるよ。
碧は大スターだけど、蒼はごく普通の元気な男の子。