続・危険なアイツと同居生活






結局、カラオケは早朝まで続いた。





アイドルのダンスを踊ったり、

賢一とケンがめちゃくちゃに暴れたり、

芽衣がハルとデュエットしたり。

Fの本人映像を入れられて、蒼がトイレに行って帰ってこなくなったり。
(賢一は「俺、陰キャラだから」と言うだけだった)

終いには、蒼がやけくそでFメドレーを歌っていた。

ソファーに寝転んで適当に歌ったり、部屋の中を駆け回ったりしながら。






「碧、真面目に歌え!」




ブーイングを出すケンとハル。




「やめてぇぇ!

碧はそんなんじゃない!」




発狂する芽衣とあたし。

疲れ果てた賢一は、机に伏せて眠っていた。




「なに?

超凄いパフォーマンスしてるじゃん」




舌を出す蒼。




あぁ、碧はそんなふざけたパフォーマンスしないよ。

でも、すごくすごく楽しくて。

お腹を抱えて笑っていた。




あぁ、碧の痺れる歌もいいけど、たまには蒼のゆるい歌もいいなぁ。

時々すごく遠い存在だと思うのに、すごく身近に感じるよ。

碧は大スターだけど、蒼はごく普通の元気な男の子。




< 221 / 781 >

この作品をシェア

pagetop