続・危険なアイツと同居生活
「女優のほうがすげぇんじゃね?」
クールにそう言う慎吾。
そんな慎吾を見て、松原多恵は嬉しそうに微笑んだ。
さっきの慎吾みたいに赤くなって。
なんだ、両思いじゃん。
慎吾ったら水臭い。
それならあんな対応しなきゃいいのに。
蒼みたいに真正面からぶつかればいいのに。
「ううん、あたしなんてすごくないよ。
今回のドラマが人気なのも、きっと主題歌がFだからだよ」
あれだけ人気な女優なのに、この謙遜ぶり。
「あぁ……
多恵ちゃん、健気だねぇ」
蒼が小さく呟いた。