続・危険なアイツと同居生活





セッションは徐々にまとまり、二曲目の『白夜』へ移る。




荒々しい前奏が始まり、碧の声が響く。

まるで尖ったナイフのようなメロディーに、獣のような激しい碧の唄。

心を突き動かし、息すら出来なくさせる。

部屋を妖艶に睨んだ碧と、ふと目が合って……

顔が真っ赤になる。




ひ……ひゃあ!

心臓が持たないよ。




だけど……



碧も口元を少し歪めた。

そして、優しげな顔をする。



あぁ、その顔たまらない!!

本当にあたしを狂わせる達人だよ。







そして、最後の『花束』。

流れるような美しいメロディーに、ひたすら激しい艶のギター。

碧の声は少し切なげで。

だけど強く逞しく。

あたしの心を突き動かす。





あぁ、まるで碧に抱かれているみたい。

その顔で妖艶にあたしを睨み、

その唇であたしに触れ、

その指先で狂わせる。



優しい蒼とはまた違う、もう一つのあたしの快楽……



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