続・危険なアイツと同居生活
「やっぱすごいな……本物は……」
いまだにぽかーんとして、宙を見つめる陽介。
あたしも陽介の隣で、ぽかーんと宙を見つめていた。
まだ、耳の奥底で碧の歌声が響いている。
そして、それがあたしの身体を甘く侵食している。
「馬鹿だけど……すげぇ……」
再び呟く陽介。
そんな陽介に、
「うん……」
あたしもただ、頷いていた。
本当にすごいよ。
久しぶりにFの音楽を聞いたけど、素人のあたしには分からないくらい完璧だったな。
全身の鳥肌が治まらないよ。
クリスマスライブ、絶対に行かなきゃ。