続・危険なアイツと同居生活





「唯ちゃん。色々とごめんね」




そう言って蒼はあたしの肩に頭を預ける。



久しぶりに触れた蒼。

温かくて、そして愛しくて。

少しだけシャンプーの香りがして。

蒼と離れていた時間が埋められていくようだ。



あぁ、蒼が愛しい。

もっと、ずっと蒼に触れていたい。





「充電」




何言ってるの、充電されてるのはあたしだっていうのに。

こうやって蒼に会うだけで、蒼に触れるだけで元気になるよ。

蒼も頑張ってるんだから、あたしも頑張らなきゃね。






ふと、蒼を見る。

蒼はあたしの肩にもたれたまま、目を閉じていて。

すっと筋の通った鼻、

微かに開いているその唇、

少しやつれた頬、

その全てが愛しい。




すーすー……




微かな寝息が聞こえ、身体が上下に動く。



相当疲れているんだね。

体育館で寝てしまうなんて。

楽しみにしているからね。

蒼が渾身の力を込めて、碧になる時間。




< 289 / 781 >

この作品をシェア

pagetop