続・危険なアイツと同居生活
ずっと街行く人を眺めて思っていた。
蒼と手をつないで、笑ってデートが出来たらいいなぁって。
街はすっかりクリスマスモードで、恋人たちの距離もいつも以上に近くて。
蒼は忙しいから、あたしには関係ない世界だ。
そう諦めていたけど。
だけど、思いもよらず蒼とデート出来るなんて。
すごくすごく嬉しい。
「唯ちゃん、クリスマスプレゼント、何がいい?」
あたしの手をぎゅっと握って、身体を寄せて、蒼が聞く。
そのカサカサの手を握りしめ、手から伝わる微かな熱に酔うあたし。
何でもいいよ、蒼が来れるなら。
ううん、蒼が側にいてくれたら。
それにね、
「あたしも蒼に何かあげないと。
何がいい?」
そう聞いた。