続・危険なアイツと同居生活




「ごめんね。

高校生の時、あたしも蒼君が有名だから近付いたんだ。

かっこいいし、面白いし、モテてたから。

あたし、はじめは蒼君のこと、好きじゃなかった」



「知ってるよ」




蒼は笑う。




「あたしが入院したのも、精神的に病んだわけじゃない。

急に肺炎になって……」



「うん、知ってる。

だけどね、俺が久美ちゃんを傷つけたのは確かだから」





蒼って優しいね。

いつも無邪気で、デリカシーがないようにすら思えることもある。

だけど、誰よりも人の気持ちに敏感で、誰よりも人のことを考えている。

あたしは、そんな蒼を尊敬しているよ。







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