続・危険なアイツと同居生活
だけど、アルコールの回った身体はふにゃふにゃで。
その場に立っているのがやっと。
ダイくんはあたしを見て笑い……
そして……
「!?」
身体がふっと宙を舞った。
すぐ横にはダイくんの顔があって。
あたしの頬はその胸に押し付けられていて。
あたし……
あたし、お姫様抱っこされている!?
それを察知した瞬間、暴れるあたし。
だけど、ダイくんはビクともしない。
嫌だよ、こんなの。
蒼にすらされたことないのに!
「ち……ちょっと、ダイ!!」
近くで亜美の声が聞こえた。
亜美はアルコールの代謝が早いのか、さっきまでの酔っ払いが嘘のように正気だ。
「何してるの?
唯には彼氏がいるんだよ?」
あたしを助けようとしてくれている亜美を、ダイくんは血走った目で見た。
「あぁ、ダイの酒癖の悪さ、噂通りだね」
亜美はため息をついてそう言った。