続・危険なアイツと同居生活
「艶さんの件ですよね」
部屋の中に案内しながら、お母さんは蒼に聞いた。
その顔はいまだに真っ赤で。
見ているこっちが恥ずかしくなる。
「いえ、遠藤とは別件です」
リビングを通り過ぎると、顔を真っ赤にして携帯を触っている桜と目が合った。
突然の艶の登場について、友達にメールをしていたのかもしれない。
だが、蒼を見た瞬間……
そのまま倒れて意識を失った。
「あ……妹さん、大丈夫ですか?」
慌てる蒼。
「大丈夫!悪い発作だから!!」
あたしは桜を睨む。
「お……お姉ちゃん……」
薄目を開けて蒼を見て、かろうじて声を出す桜。
「あ……碧だよ……」
あぁ、もう駄目だ、色々駄目だ!
蒼、こんな家族で本当にごめん!!