続・危険なアイツと同居生活
新しく増築された、白い事務所。
中からは、お父さんと優弥さんの低い声が聞こえてきた。
その前まで案内され、蒼は口を開く。
「お父様だけでなく、お母様にもお伝えしたいと思っています。
僕は……唯さんとお付き合いをさせていただいております」
「え?」
お母さんの顔が、一段と紅くなった。
そして……
「何ぃぃぃぃ!?」
事務所の扉が開き、怒りに満ちたお父さんが顔を覗かせた。
その顔はまるで犯罪者。
蒼を刺し殺しそうな勢いだ。
「どこのどいつがうちの唯に!!」
そして、
「蒼、来い。
……唯ちゃんも」
事務所の奥から、困った顔の優弥さんの声がした。
あぁ、蒼はこんなにも真面目なのに。
なのに、うちのお父さんは怒りに任せて。
何だか恥ずかしいよ。
それに……
あたしも少しずつイライラし始めたよ。