続・危険なアイツと同居生活
あたしはというと……
「それにしても唯、可愛いね」
「ゲレンデマジックか?」
慎吾と賢一に茶化されて。
「唯ちゃんはもとから可愛いよーだ!!」
蒼がぷんすか怒っていた。
スノーボードなんて行くつもりもなかった。
だけど、蒼とスノーボードショップに行った時に、衝動買いしてしまったんだ。
あまりにもウェアが可愛くて。
だから、あたしはこうしてゲレンデにいる。
スノーボードは一回だけしたことがある。
だけどあたしはターンはおろか、板の上に立つのがやっと。
雪山育ちの四人と一緒に滑るのは、到底不可能だ。
あぁ、やっぱり来なきゃよかった。
しかも、Fの中にあたし一人……
毎度のことながら、本当に空気読めないよね。
密かに落ち込んでいた。