続・危険なアイツと同居生活
……なのに……
「おかえり、唯ちゃん」
いつものように笑顔で迎えてくれる蒼に、あたしは聞いていた。
「蒼、昨日何してたの?」
最悪だ。
こういうの、束縛って言うんかな。
あたし、心狭いな。
だけど、気になって仕方がないよ。
あたしの嫉妬心は、すごく醜い。
「んーと……
昨日は昼過ぎまでスタジオにいて……
二時間レッスンがあって……
その後は暇人」
はぁ……
あたしは、その暇人の内容が知りたいのに。
「暇人って?」
そう聞いた自分に正直引いた。
だけど……
「んー……何してたんだろ」
本当のことを教えてくれない蒼に、胸がちくりと痛む。
何もやましいことがないなら、教えてくれてもいいよね?
「蒼が綺麗な女の人といるのを見た人がいる」
耐えられなくなって、あたしはそう伝えていた。