続・危険なアイツと同居生活





……なのに……





「おかえり、唯ちゃん」




いつものように笑顔で迎えてくれる蒼に、あたしは聞いていた。




「蒼、昨日何してたの?」





最悪だ。

こういうの、束縛って言うんかな。

あたし、心狭いな。

だけど、気になって仕方がないよ。

あたしの嫉妬心は、すごく醜い。





「んーと……

昨日は昼過ぎまでスタジオにいて……

二時間レッスンがあって……

その後は暇人」




はぁ……

あたしは、その暇人の内容が知りたいのに。





「暇人って?」




そう聞いた自分に正直引いた。



だけど……




「んー……何してたんだろ」




本当のことを教えてくれない蒼に、胸がちくりと痛む。

何もやましいことがないなら、教えてくれてもいいよね?





「蒼が綺麗な女の人といるのを見た人がいる」




耐えられなくなって、あたしはそう伝えていた。






< 47 / 781 >

この作品をシェア

pagetop