続・危険なアイツと同居生活





「わっ!見えない!!」




目元を押さえる蒼。

賢一の攻撃で、ゴーグルとフェイスマスクが吹っ飛んだようだ。

そのまま顔を押さえた蒼の手は宙を掻き、慎吾のゴーグルへと伸びる。




「な……何してんだ!!」




優弥さんの焦った声が聞こえ、




「カット!!」




監督の声が鳴り響いた。






身体を離す、隆太と松原多恵。

閉じられていた松原多恵の目が、ゆっくりと開く。

そしてそれは、まっすぐ前を見て、驚いたように開かれた。





「……慎吾君」




彼女は確かにそう言った。




< 481 / 781 >

この作品をシェア

pagetop