続・危険なアイツと同居生活





「忘れられねぇっすよね。

紅さん、本気だったから」




優弥さんはそう言って、紅さんの頬に手を当てる。

紅さんは涙ぐんだその顔を上げ、優弥さんを見た。




「なによ、優弥ちゃんのくせに」




そう言って、蒼みたいに頬を膨らます。




「でも、他にも紅さんのことを見ている奴、いますよ?」



「優弥ちゃん、とでも言いたいの?」



「はい」




その瞬間、部屋がしーんと静かになった。

紅さんは目を大きくして、優弥さんを見ていた。




< 498 / 781 >

この作品をシェア

pagetop