続・危険なアイツと同居生活
その映像が届いた。
それを見た時、胸の奥が熱くなった。
荒々しいタッチで描かれた、絵本の中の青い鳥。
それが本を飛び出し、宙を舞う。
熱帯雨林を抜け、氷の世界を抜け、生き急ぐ東京の人々の頭の上を飛び……
白い世界へと入っていく。
何もない、無の世界。
そこにいる四人。
寝転がって上を睨む玄。
座ったまま遠くを見つめる酙。
俯いて煙草を吸う艶。
そして、まっすぐ前を見る碧。
碧の見つめる先に青い鳥が現れる。
白い世界で演奏する四人。
力強く、そして時々優しく。
ギターを弾きながら、ほんの少し笑う碧。
その微笑みに頭がくらくらしてしまう。
玄のドラムがアップになり、酙の横を青い鳥が通り過ぎ、艶の煙草の火を消す。
そして、少しずつ白い世界に色がついていく。
青色の太陽が上り、青色の雨が降る。
青色の虹がかかり、青色の水たまりが出来る。